プレスリリース:上野の森美術館を中心とした抗議のまとめと、大阪展へ向けて
東京:上野展関係団体詳細
主催団体:財団法人日本美術協会、上野の森美術館、朝日新聞社、TBS、_大広、中華文物交流協会、中国チベット文化保護発展協会_協力団体 :JAL日本航空、日本通運
大阪展詳細:
特別展「聖地チベット —ポタラ宮と天空の至宝—」
| 主催 | 大阪歴史博物館、朝日新聞社、中華文物交流協会、中国チベット文化保護発展協会 |
| 後援 | 文化庁、中国駐大阪総領事館、中国国家文物局、NHK大阪放送局 |
| 出品協力 | 中国チベット自治区文物局、中国文物交流中心 |
| 企画協力 | 大広 |
| 協力 | 日本航空 |
| 会期 | 平成22年1月23日(土)〜3月31日(水) |
大阪歴史博物館 Osaka Museum of History)
館長:脇田 修(わきた おさむ)
大阪展開催に向けて
「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」展に抗議する国際連盟は、2009年6月の発足当初より一貫して、展覧会の主催・協賛企業に対し、日本の機関や企業として中立の見解に基づいたチベット人とその支援者の意見を反映した「包括的な」内容の展覧会にしてくれるよう、お願いしてきました。
日本の機関や企業が、そうした公平な判断に基づいた決定をする事で、チベットと中国との間に50年もの長い間存在する紛争解決のための、具体的な働きかけの一部になることができると信じるからです。
チベット人とその支援者による口コミや、インターネット、街頭で配られたチラシ、マスメディアの報道、署名やピースマーチ、僧侶らによる上野の森の行脚など・・・様々な形で訴えられた展覧会への抗議に対し、具体的な改善は何も無いまま、大阪展が開催されました。
チベットの現状は深刻です。
国際社会の一員として国内の人権状況などの改善を、世界が期待した『北京五輪』は、中国の人権状況になんの進展ももたらさなかったばかりか、現状は悪化の一歩をたどっています。
中国政府のチベットにおける政策の失敗は、中国国内でも批判の対象となっており中国政府のシンクタンクである北京公盟法律研究中心による2008年チベット動乱についてまとめた調査資料:『西藏区3.14事件。社会、経済成因調査報告』)のなかでは “中国による、チベットの安定を確保するための政策は失敗だった”と結論をくだしています。
原文:https://docs.google.com/Doc?id=df4nrxxq_91ctcf6sck
日本語訳:http://www.freetibetjapan.com/news/news.koumei.html
また、今年1月に新しく選出された17年間人民解放軍に勤続した軍出身のチベット自治区、新主席の任命は、中国が引き続きチベットを武力で弾圧する意向を顕著にしめしています。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/asia-pacific/8460628.stm
我々国際連盟は今一度、「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」展に関わる公組織である大阪市歴史博物館、主催、協賛企業に対し、中国を取り巻く世界情勢を十分に理解し、下記のような弾圧が現在進行形で行われている事実を踏まえたうえで、この展覧会の内容が真に『チベット文化を総合的に紹介している』展であるかどうかを、改めて検討しなおすことを要請します。
“自由・民主・人権・法治”を普遍的価値概念とした民主国家である日本において、同展覧会の主催者、協賛者は、以下の事実を正視すべきです。つまり、同じ展覧会に名前を連ねている中国の公的機関は、民族弾圧や基本的人権侵害、宗教弾圧、公的組織内の根深い汚職、そのうえ正義に基づいて裁きを受けることを保証する「法の下の平等」の原則すら実行されていない中国共産党政府に先導された組織であるということです。
そのような組織によって営まれる展覧会が、 真に非侵略地「チベット」の文化を総合的に紹介しているかどうか、また協賛団体として、共通の価値観を共有するべき組織であるかを、深い洞察のもとで自問していただきたいのです。
「日本独自の中立的な視点に基づいた展示を実行すること」へのためらいや妥協は、五輪後の中国やチベットの現状を悪化させるだけでなく、協力する日本の組織や企業の倫理観の欠落を強調するのみで、長期的には何の見返りももたらさないという認識を強く促したいと思います。
以下は展覧会に対するチベット人の意見を抜粋したものです。
この展覧会の展示や文書は、日本国民を欺き、中国政府がチベット文化の善意の保護者であると信じさせるよう、意図的に作られています。実は、真実は逆なのです。チベットでは、今でもチベット人の信教と文化の自由は弾圧され続けています。一昨年のチベット動乱がその証拠です。チベットが今日もなお、封鎖されているという事実が、何よりも声高に物語っています。
もし主催者の方々が、この展覧会がチベット人のために行われていると信じるなら、チベットの真の歴史的背景と、ダライ・ラマ法王の亡命の理由、そして世界的問題となっているチベット問題について正しく展示し、呼びかけることで、関心を持つ人々に誤解を与えないようにすべきです。また、中国政府に、チベットの封鎖を解いて本物のチベットを世界に見せるよう促すべきです。
意図とするものはあくまでもチベットが中国の一部であることをさりげなく言い、日本国民を騙し世界を洗脳するための展示会であることは確実であるとおもいます。
この展覧会は100%チベットから不当に盗まれたものを展示したものであり、嘘と無知で満ちたものであることは、展覧会運営委員会の代表が、ビデオで見られるような”チベット人は存在しない”との発言が、顕著に物語っています。_今も武力による中国共産党の弾圧に喘ぐチベット人民にとって、(この発言が)これほど惨いことはありません。と同時に私は日本の皆様が、中国政府によるチベットに対する度重なるプロパガンダによって、簡単にだまされることがないことを確信しています。
中国を取り巻く欧米の動き
日本でも記憶に新しい米オバマ大統領のアジア訪問の最終地である中国で行われた対話集会で、表現や信教の自由、少数民族の権利の保護を「人類の普遍的権利」と呼び、中国に改善を求めました。その2ヶ月後には、 中国の情報統制の手段であるインターネット検閲に抗議し、米国グーグル社が正式に中国市場からの撤退を検討すると発表しました。
これまでにも、チベット支援団体は幾度となく サイバー攻撃やハッキングを受けており、中国の検閲に関して警報を鳴らして来ました。
グーグル社による発表のあくる日に、中国国内からこれまでアクセス不可能だったチベット関係のウェブサイトが閲覧できるようになり、多くの中国人は初めて中国政府による検閲を受けないダライ・ラマの情報に触れることになりました。
このようなグーグル社の動きの裏には、中国政府による表現の自由に対する取り締まりの強化により、中国の人権活動家などが次々と逮捕され重刑を受けるといった問題があることが,指摘されています。
その中には中国共産党の一党独裁体制の変更を求めた「08憲章」を起草したとして、国家政権転覆扇動罪に問われた 劉暁波氏や中国の民主化を担う著名活動家も多く含まれ、そのほとんどが公平な裁判を受けておらず、逮捕容疑も「濡れ衣」である、という報告がなされています。
これら、表現の自由に関する取締りは、チベットにおいてはたいへん顕著で、中国政府はチベットの文化や言語、宗教上の表現に関する取締りを以前にも増して強化させています。
現在ではチベット人のアイデンティティーに関する表現は、ほぼ「反動主義者」や 「分裂主義者」のレッテルを貼られ、長期にわたる懲役または,それ以上の刑に問われます。チベット人の文化人、作家やブロガーで、現状に対して自己の意見を表現する者は以前より高い危険を伴い、”蒸発”したり長期に渡る禁固刑を言い渡されている報告が寄せられています。
その中の一人、映像作家ドゥンドゥップ・ワンチェンは一般のチベット人に対する北京五輪、ダライ・ラマや中国の政策について、インタビューして罪に問われ、6年の刑を言い渡されました。一貫して無実を主張しているドゥンドゥップ・ワンチェンは弁護士さえも、当局により拒否され、最低限の司法処置も受けられないまま判決を受けました。彼の健康状態には、尋問の際に受けた拷問の後遺症が心配されています。
2008年3月以降チベットで起きた抗議行動について声を挙げる者を黙らせるため、中国政府は武力による取り締まりを強化しており、取締りの際に起きている拷問、蒸発、殺害などの隠蔽行為を一層強化させています。
欧米各国の議会からは、チベット人に対する死刑執行や 違法な判決に対して幾度となく強い遺憾の意が中国政府に対して正式に表明されてきました。
昨年暮れには欧州議会決議として「小数民族と死刑の執行について」中国に対するモラトリアムが発表され、欧州連合国内の共通言語としての決議がなされました。決議の目的は、欧州連合国内の意見の対立を仰ぐかのような中国による行為を権勢し、欧州連合参加27カ国のチベット支援に対する共通の見解を明確にすることと、ダライ・ラマの訪問等に対して共通の立場を作る事、中国とチベット間の話し合いが積極的で具体的な解決を導くためのものとなるよう、国連の委員会等を通じて働きかける事等をあげています。
来る1月26日にはダライ・ラマ特使団と中国政府による第9回目の協議が15ヶ月ぶりに再開され、 国際社会の注目を集めています。
中国政府によるチベットでの弾圧の強化の現状を踏まえると中国の人権状況は後退しています。
2008年(10月31日から11月5日まで) 中国とチベット人との間で行われた前回の協議以来、中国は国際的にダライ・ラマの立場を彎曲し陥れようとする攻撃的な運動を展開し、政府により“ダライ一派”と呼ばれるチベット人によるアイデンティティーの表現に対し、弾圧を強化し政治的な犯罪として刑罰を問う取り締まりを行って来ました。
協議の再開と同時にアメリカ、イギリス、カナダ、デンマーク政府から具体的な現状改善に向けて期待し,動向に注目する声明が出されました。
米オバマ大統領とダライ・ラマの会談はワシントンで2月に行われる予定であり、その旨を米側は中国対して事前に提示しています。こうした各国によるチベットに対する具体的な抗議の表明は、武力に頼らない対話による平和的な紛争解決を一貫して訴えて来たダライ・ラマとチベット国民に対する敬意の表現と、21世紀の紛争解決に向けての人類の望みが込められています。
別紙資料
大阪展の特色:
多彩な関連行事予定(多彩な在関西東洋学者を講師に招いての講演会等)
大阪歴史博物館は運営が大阪市
大阪では「大広」は「企画協力」

大阪歴史博物館 Osaka Museum of History
http://www.mus-his.city.osaka.jp/
財団法人大阪市文化財協会
財団法人大阪市文化財協会は、市民や来阪者に、歴史・文化、自然に関する総合的な情報を発信するとともに、将来にわたる文化財の保存・継承と活用を推進するために、次の目標を掲げます。
建築概要の所に『建築主- 大阪市』
http://www.occpa.or.jp/gaiyou/flgaiyou.html
館長;脇田 修(わきた おさむ、1931年3月14日 – )は、日本の歴史学者。大阪大学名誉教授。大阪歴史博物館館長。専門は日本近世史。妻は歴史学者で文化功労者の脇田晴子。大阪市生まれ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/脇田修
写真は展覧会に先がけて行われている写真パネル展から。

解説文に「サキャ寺では文物局の担当者と僧侶達と展示される仏像の状態を確認しました」

撮影;IAATE 日本有志の会 大阪支部 代表 山田 大輔