東京最終日、「聖地チベット展」 訪問者の感想:30回目の美術館前抗議の立ちっぱなし
この記事は、東京での展示最終日1月11日に『聖地チベット展』をご覧になった方の感想文です。ご本人の許可を得て、ここに転載させて頂きます。
30回目の美術館前抗議の立ちっぱなし。2010年01月11日
第一部
最終日の今日は有志がチベット展に入って仏様をお見送りしようという話になりました。私はチベット展の存在自体を全否定していたので当然お外でお留守番、の筈だった。
午後三時半頃から支援仲間達が上野の森美術館に続々と入って行きました。午後四時頃、50代後半と思われる奥様と美術館前でお話させて頂きました。チベット問題に大変心を痛めておいででした。でもチベットの仏像はどうしても観たいからチベット展に入るとおっしゃっていました。ご覧になった後に抗議のファックスを美術館に送って欲しいとお願いしたら、答はNO。ファックス機をお持ちでなかった。
「それでしたら、中で職員をとっ捕まえて、直接抗議なさっても結構ですよ」
と申し上げてお見送りしました。
その後、自転車に乗った警官が現れ、美術館に消えていきました。
私は支援仲間に何か起こったのか心配になり、入場。いでたちはいつものチュバと黒地に白で書かれた「freedom for Tibet」の鉢巻。バックには100X60CMのチベット国旗を忍ばせて。案の定揉めていました。
胸と背中に抗議のプラカードをぶら下げた支援者を美術館が排除、その際支援者が大声をあげてしかも美術館職員に暴力を振るったと美術館は主張、その上で警察に通報されてしまいました。勿論支援者側は暴力を振るったのは美術館の警備員だと言っています。
美術館の一室に警官と共に拘留された彼を案じて支援者達4人は部屋の前に集まりました。支援者の一人がダライラマのお写真を胸に抱き、私がチベット国旗を広げていると中年女性が近づいてきて、
「チベットが非暴力を貫いているのだから中国も自分のしていることが暴力だと悟るべきだ」
と言って下さいました。また、中年男性は美術館職員に対して
「何でここの職員は名札を着けないのだ。来館者に失礼だ」
と詰め寄っていました。美術館側の言い分は
「私達はチベット国旗もダライラマの写真も持ち込みは禁じていません。だけど彼はひらひらするプラカードをぶら下げていたので他のお客様の鑑賞の邪魔になるのでお断りした。それでも彼は私達のお願いを聞いてくださらないので退館をお願いしたけれどそれも受け容れて頂けませんでした」
私は
「以前知り合いの女性がフリーチベットと書かれたマフラーを巻いて入館しようたしたらバックにしまえとそちらから命令されました。私が後で抗議したら、Sさんと言う方が対応してくれて、他のお客様がいるからチベット国旗等は断るようしているとはっきり言われました」
「国旗はお断りしていません。ポールに付いた国旗をお持ちのお客様は断るようにと社内通達がありまして、それが誤って伝達されチベット国旗は全ていけないとの誤解が職員間であったと思います。申し訳御座いません」
ふーん、よく言うわ。
幸い彼は逮捕されることなく釈放。一応警察は調書は取ったけれど、その調書は美術館は見れないと美術館は説明。彼のプラカードは本当に小さく(A4ぐらい)、ビニール製で画用紙より薄く、ペラペラしていて、他のお客様の鑑賞を妨げるものではなかったです。彼が釈放された際彼は警察官とともに退館しました。美術館側の説明によると、彼自身が美術館内で身の危険を感じて警察と一緒に退館したいと要求したから、とのことです。 彼が退館後、私が展示室の壁際でチベット国旗を広げていたら中年の女性から国旗のことで質問を受けました。ダライラマ13世と日本人僧侶が考案したとの説明には美術館スタッフも視線は向けたが黙ってました。女性が先ほどの騒ぎの理由を尋ねて来て、抗議のプラカードを持った支援者が…と説明しようとしたら、職員に「私語をするなら向こうで」と笑顔で注意されました。第二部
気を取り直して偵察するか。
千手観音様は国宝級と謳われていますが、ケースに入っているわけでもなく、ねぇ、この扱いで本当に良いわけ?美術館側はお祈りしても構わないと言ったし、午前中来館されたブータンのお坊様も五体投地をなさったとのことなので、人が少ない時を見計らって、チベット国旗をマントのように羽織ったままゆっくり五体投地の真似事を一度させて貰い、後は立って祈っていた。そこに既に毎週末のように顔を合わせている童顔小柄の中国人職員が本当に優しい笑顔で近づいてきました。彼は私に小さく合掌し、
「これ以上騒ぎを起こさないで、お願い」
と頼んできました。チベット展を開催して騒ぎを起こしているのは大広じゃん!階段下で来館者がスタッフに難詰していました。よく見ると、先ほど外でお話させて頂いた奥様ではないか!まさか本当に職員をとっ捕まえているとは!
奥様の仰っていることは
「プラカードを持っている男性は暴力を振るっていない。警備員四人がいきなり彼を押さえつけたので私は恐怖で足がすくんだ。それなのに彼を拘束してなんだ。暴力を振るったのは警備員の方ではないか。私は展示の鑑賞をやめました」
とくどくどと抗議なさっていました。奥様、本当に有難う御座います!
支援者達が奥様の証言を聞いていると、職員に立ち止まるなと注意される。仕方なく二階で秘仏を観て(感想は後ほど)また階下に戻ると三十代のお姉さんも抗議に加わっていました。
「私は一部始終を見ていました。プラカードをぶら下げている男性は小さな声で他の来館者と喋っていた。それなのにいきなりそちらの警備員四人が彼を押さえつけてその上彼を転ばせた。美術館内で暴力を振るっても良いのですか?!警備員が大きな声を出したので私達来館者は恐怖心を感じた。プラカードの彼は大声を出していません。むしろ警備員の声ばかりが聴こえた。更に彼が暴力を振るったと見せかけるために警備員が転んだ振りをして、こちらは臭い芝居を見せられて不愉快以外の何ものでもない。来館者に暴力まで振るってあなた方は仏像を展示をする資格がない。あなたが大広だとは分かりましたよ。あなた方の上はどこですか?私はあなた方にもう仕事はさせるなと上に抗議します。あなたの名刺を下さい」
大広は名刺を出しました。あろう事かお姉さんに対して名刺を求めました。
「はぁ?!美術館に来るのに名刺を持ってくる人なんかいるわけ?」
大広よ。一度倒産しろ。あんたは苦情を言われているんだよ。なお断っておきますが証言してくださった奥様とお姉さんはチベット支援者ではありません。普通の市民です。閉館時間が過ぎそばで見守っていた支援者達は展示室から出され、奥様達二人は違う場所に導かれていきました。私はエントランスの内側から外に向かってチベット国旗を広げました。外で支援仲間もチベット国旗を広げてくれています。
さらに売店の中からもチベット国旗を広げて外から写真を撮って貰いました。結局奥様達が出てきたのは6時半過ぎでした。チベット支援者全員が最敬礼をして御礼申し上げたのは言うまでも御座いません。
混乱と迷走の内にチベット展は終わりました。
美術館内を最後の最後に見て、私達の抗議は正しかったのだと実感しました。
展示の手前に書かれていた、「チベット文化を通じて中国文化を理解して欲しい」だと?!チベット文化はチベット文化だよ!
美術館前と中で抗議してくれたみんな、不正を証言してくれた奥様お姉さん本当にどうも有難う!
最後に正義は勝つのです。